【連載朗読】さぶ15 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「さぶ15」です。栄二はさぶの仕事の手伝いから始め、あしかけ三年あそばせていた腕のなまりを取り返そうとしていた。しかし肝心の仕事がなくわずかな貯えも底をついてしまった。世間が一般のひどい不景気で、日本橋の大きな問屋筋でも倒産した店が少なくない。そのうちさぶはどこかへ手伝い仕事に出るようになり、おすえも賃仕事を始めるのだった。さぶは二、三日するとやってきておすえに幾許の銭をそっと渡すのだった。二人は栄二に気づかれないようにして、この急場を凌ごうとしているのだった。彼らの心づかいは栄二にとって大きな重荷に感じられた。ある日、銭湯へでかけた栄二は湯から出ると云えへは帰らず、すみよしへ寄った。
スポンサーリンク
さぶ15 主な登場人物
さぬき屋伊平・・・五十五六歳の相州江ノ島にある料理屋さぬき屋の主人。客座敷が十二あり、その襖を全部張り替えるため江戸に表具のできる職人をさがしに来ている。