【朗読】正雪記まとめ4 山本周五郎 読み手アリア
正雪記まとめ4 あらすじ
第1部6の6〜7の5まで
かなえは夜ごと「くるすの御旗が見える」と叫び、やがて夜の闇に消えた。母のとくは「西で何かが起こる」と直感し、娘をおう決意を固める。やがて京では「天守の軍勢が来る」と叫びながら屋根を駆け回る女の噂が広まり、はんはそれがかなえではないかと胸をざわめかせる。ほどなく天草でキリシタンの反乱が勃発し、かなえの言葉が現実となる。
一方、御嶽山で修行する与四郎は、星を読み運命を知る老人と出会う。だが、そしてその老人から天象の学問を学ぶ。老人は与四郎に「おぬしには運命を司る星がある」と言い残して老人は山を去る。与四郎が、自らの星を見つけられぬまま疑念を抱き始めた頃、男装した小松が現れ、「あなたがどこへ逃げても必ず追いつく」と執念を燃やす。与四郎は戦慄しながらも夜空を見上げ、ふとこれまで気が付かなかった一つの星を見つける。その星は彼の運命を示すものなのか・・・
かなえの狂気、小松の執念、天草の乱、運命の歯車は静かに動き始めていた。
正雪記まとめ4 主な登場人物
ー江戸はんの周辺ー
🔸はん・・・江戸で寺子屋を開く。冷静で聡明でありかなえの行方を案じている。
🔸テレーズかなえ・・・キリシタンの少女。夜毎「くるすの御旗」を見たと叫び、家を飛び出す。後に京都で異様な予言をする女として噂される。
🔸とく・・・かなえの母親。夫トーマスが捉えられた際の予感を信じ、娘を追って西へ向かう。
🔸弥五・・・はんの家に父が生きている頃から仕える男。かなえを追うが見つけられない。
🔸鳴海平蔵・・・銭座支配。京の妖しい女の噂を語る。
🔸鳴海つな・・・平蔵の娘。かなえの噂話をはんに伝える。
🔸金井半兵衛・・・浪人。天草の乱を鎮圧するために九州へ向かう。はんに想いを寄せているが口にしない。
ー御嶽山・与四郎の周囲ー
🔸与四郎・・・御嶽山で修行しながら星を観察する。自らの運命の星を探し続ける。
🔸老人(老)・・・星を読み、未来を予見する謎の老人。与四郎に天象の学びを授け、「自分の星を見つけよ」と諭す。
🔸小松・・・勾坂家の娘。与四郎に執着し、男装して御嶽山まで追ってくる。
🔸藤吉・・・勾坂家に仕える若い下僕。荷物持ちをする。
🔸猪之助・・・勾坂家の元奉公人で、御嶽山の先達。
ーその他ー
🔸天草四郎・・・天草の乱の指導者。作中では名前だけ登場。
🔸幕府・板倉家・・・天草の乱鎮圧い動く。