【連載朗読】さぶ4 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「さぶ4」(四の一~四の五)です。突然、親方に綿文の仕事から外された栄二はその理由がわからず、浅草の兄弟子・和助の店へ相談に行った。そこで栄二は、自分に綿文で盗みをした疑いがかかっていることを知る。芳古堂では、七、八年前に栄二が帳場の銭を盗んでいた過去もあり、今すぐにはどうしようもないと云われる。栄二は、まったく覚えのない濡れ衣を着せられ、十年も勤めた店を追い出され、ひと言の言い訳も聞いてもらえずかっとなり、生まれて初めて、世間も人も信じられなくなり、どうにでもなれと、すてばちな気持ちで飲みあるいたうえ、ゆきあたりばったりに女と寝るのであった。五日も飲み続けた栄二は、酔って芳古堂の先代からのとくい先、綿文へ怒鳴り込む。芳古堂の親方は、すぐに綿文へ詫びにゆき、栄二は店から放逐すると約束し、浅草の和助の店にも置くなと命じる。行き場のない酔った栄二をさぶは「すみよし」に連れていく。そこに綿文から暇を取ったおすえが駆け付け、自分の家にいっしょにいこうと云う。