【朗読】わたくしです物語 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「わたくしです物語」です。この作品は昭和29年富士に掲載されました。主人公・忠平考之助は美男であった。どこにこれといって取柄がなく、学問も武芸も中くらいなのに容貌姿態だけは群を抜いていた。彼の家中の一般の定評は、「あれは底のぬけたどびんだ」見かけばかりで使いみちがないということだった。見かけが平凡ならだれも気にしないが、男振りがみずぎわ立っているために中くらいの才能が無能にみえるのだ。いつもの学問にも武芸にも秀でた主人公と違って、イケメンだけど取柄がない主人公が新鮮でした!ばあやの桃代がちょっと強烈なキャラクターで、考之助の膳の魚の骨を取ってあげたりご褒美をあげたりするんです!そんなマザコンな考之助の話、是非聞いてください。
わたくしです物語 主な登場人物
忠平考之助・・・忠平は老職格。温和で気が弱く、はきはきしない性格。19歳で使い番に就くが25歳で辞職し、焚火の間の取り締まりとなる。
知次茂平・・・国家老。8年前に亡くなった考之助の父と莫逆の友だった。その時せつに考之助の将来を託され、後見として指導・援助することを誓約した。
伊久・・・考之助の許嫁者。考之助に破約されたので、他の人との間に赤ちゃんができたと云って忠平家に匿ってもらう。