【連載朗読】さぶ6 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、、山本周五郎作「さぶ6」(六の一~六の五)です。もっこ部屋にいる次郎吉という男に見覚えがある栄二。ある時、次郎吉が女衒の六だと気づき、「すみよし」のおのぶの代わりに殴る。それからもっこ部屋の人足たちは栄二に一目置くようになった。しかし、もっこ部屋の若い小頭の才次だけはそうではなく、あからさまに栄二に対して反感を示し、仕事の割り振り、仕事をしている時でも栄二にだけ特に厳しく当たった。しかし栄二は自分の中に固く閉じこもり何の反応も示さなかった。栄二のその態度が才次はいっそう苛立ち、怒りに駆られ、我慢をきらして栄二に挑みかかるが、栄二に半殺しの目にあわされ、病人置き場に十余日いることになる。ある日の夕方、番所にさぶが訪ねて来る。
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さぶ6 主な登場人物
次郎吉・・・(勝あにい)女衒の六。
立松伯翁(たてまつはくおう)・・・心学の教師。六十歳くらいで茶色に油びかりした禿げた大きな頭、はちきれそうに丸い顔に厚い大きな唇をもっている。
才次・・・栄二に半殺しにされ恨みを持つが、余罪で伝馬町に移される。
松田権蔵・・・寄場差配。栄二を気に入っている。
さぶ6 覚え書き
追従・・・他人の気に入るような言動をすること。
女衒(ぜげん)・・・女を遊女屋などに売ることを業とする人。
野詰め
緩慢(かんまん)・・・動きがゆったりしてのろいこと。
枯淡(こたん)・・・人柄・性質などがあっさりしていて、しつこくないこと。
一隅(いちぐう)・・・一方のすみ、かたすみ。
五布(いつの)・・・表裏とも並幅の布を五枚縫い合わせて仕立てた布団。
喉笛(のどぶえ)・・・のどぼとけのあたり。