【朗読】正雪記まとめ6 山本周五郎 読み手アリア
正雪記まとめ6 あらすじ
第2部1の4〜3の3
与四郎は、知人、味平兵庫が勾坂喜兵衛を助けようとしていることを知り、城中への潜入を決意する。そこで彼は、狂信的な宗教儀式とその中心にいる神秘的な少女・テレーズ・かなえを目撃する。捉えられた与四郎は、恩人・増六と再会。信仰に疑念を抱く増六と共に城を脱出しようとするが、脱出直前に裏切りが発覚し、増六は決死のしんがりを務めて戦死する。そのおかげが、与四郎ら五人は脱出に成功する。
その後、与四郎は幕府総大将・松平信綱に接触し、死者のふわけを提案する。これにより城の食糧不足が明らかになり、幕府の総攻撃は延期される。そして、浪人たちの隊結成の許可を得るための交渉が始まる。戦乱の中で与四郎は、己の運命が大きく動き始めたことを確信するのだった。
正雪記まとめ6 主な登場人物
🔸由井与四郎・・・主人公、知略と行動力に優れ、城内へ潜入して勾坂喜兵衛を救おうとする。幕府の総大将・松平信綱に接触し、浪人隊の結成を目指す。
🔸味平兵庫・・・与四郎の旧知の剣士。粗野で口が悪いが、義に厚い。勾坂喜兵衛を救うために城へ潜入するが、捕えられる。
🔸勾坂喜兵衛・・・若い郷士の息子で、剣の師・味平兵庫と共に戦場へ赴く。城内へ潜入し、捕虜となるが、与四郎らの手引きで脱出。
🔸丸橋忠也・・・宝蔵院流の槍術家。戦場で武名をあげようとする野心を持つ。与四郎たちと共に脱出し、浪人隊の一員となる。
🔸増田六郎右衛門・・・増六。かつて与四郎の命を救ったキリシタンの男。城内で信仰を疑い始め、与四郎に協力するが、脱出直前に戦死する。
🔸テレーズ・かなえ・・・日本人の母とイギリス人の父を持つ混血の少女。神の声を聞く存在として崇拝されている。与四郎によって城から連れ出される。
🔸松平信綱(豆州)・・・幕府軍の総大将。「伊豆豆州」と称される老獪な策士。与四郎の進言を聞き入れ、浪人隊の編成を認める。
🔸五郎丸・・・与四郎に仕える野生児のような少年。機敏で賢く、偵察や連絡係として活躍する。
ーその他の人物ー
【幕府軍】 【原城(一揆側)】
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│ 松平信綱(総大将)│───統率──→│ 天草四郎時貞(総大将)│
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│(部下) │(信仰・指導)
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│ 酒井三十郎(側近)│ │ 山田右衛門佐(副将)│
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│ │(指導者)
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│ 石谷十蔵(監察役) │ │ テレーズ・かなえ(聖女)│
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↑(交渉) ↑(救出)
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【浪人勢】 │ │
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│ 由井与四郎(主人公) ──── 信頼 ────┐
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信頼│ 旧友│ 共闘
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│ 味平兵庫(剣士) │ │ 勾坂喜兵衛(武士) │
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│ │
│ 共闘 │ 救出
↓ ↓
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│ 丸橋忠也(槍術家) │ │ 増田六郎右衛門(浪人)│
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│(城内で協力)
↓
戦死(脱出失敗)