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並木河岸 山本周五郎

【朗読】並木河岸 山本周五郎 読み手アリア

こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「並木河岸」(昭和31年)です。何度かTVドラマ化された作品で、若い夫婦になかなか子ができないことから二人の間に溝ができてしまう・・切ない話です。

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並木河岸 主な登場人物

銀次・・・三十一歳。無口で無愛想な性分。船大工で帳場は深川平野町にある。家から四半刻あまりかけて歩いて通う。十三の頃に弟子入りし、今では一番年長で仕事場のことは任され、職人たちに指図をする立場になっている。

おてい・・・銀次の女房。三度目の流産で弱っている。子どもができたら、銀次が結婚前の彼に戻ってくれるだろうと期待していた。

お梶・・・飲み屋の女中。銀次と幼なじみでおていのこともよく知っているが、銀次はお梶を覚えていない。

多助・・・稼ぎのいい船頭だったが、三度博奕で捕まり、牢に入っている。

おみよ・・・躰が弱いが、多助が牢に入っているため、生活の為日雇いの仕事をしている。

長吉・・・五歳。多助とおみよの子。

かん太
二人は結婚前にいつも並木河岸で逢引きをしたんだ。おていは奉公先から抜けてきてね。おていは銀次ひとすじなんだよ。読んでいて哀しくなるくらいだよ。二人は三度続く流産で夫婦の溝が深くなるんだ。
アリア
銀次にはもっとおていをいたわって欲しかったなぁ。そしてそんな時に、銀次は居酒屋で幼なじみの女に会うんだ。話し上手で魅力的なお梶姐さん。うーん危険な香りが・・・

並木河岸 覚え書き

小女(こおんな)・・・旅館などで下働きをする若い女性。

癇癪筋(かんしゃくすじ)・・・癇癪を起したときにこめかみなどに浮き出る血管の筋。

手銭(てせん)・・・自分の金銭。身銭。

奉書包(ほうしょづつみ)・・・奉書紙で包むこと。また、そのもの。ここではお守り。

地虫(じむし)・・・コガネムシ科の昆虫の幼虫の総称。

おかぼれ・・・他人の恋人や親しい交際もない相手をわきから恋すること。自分のほうだけが密かに恋していること。

溜(ため)・・・江戸時代において、病気になった囚人などを保護する施設。病牢。

仰臥(ぎょうが)・・・あおむけに寝ること。

斜交い(はすかい)・・・ななめ。はす。

惘然(もうぜん)・・・呆然に同じ。

不決断(ふけつだん)・・・心を決めかねて物事を定めないこと。躊躇すること。

 

 

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