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しゅるしゅる 山本周五郎

【朗読】しゅるしゅる 読み手 アリア

こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は山本周五郎作「しゅるしゅる」です。昭和30年武家もの・滑稽物です。設定が「椿説女嫌い」(昭和23年)に似ています。椿説は女子に超絶モテるタイプでしたが、しゅるしゅるは親が次々と娘を見せにくるいわば嫁入りに条件のいいタイプです。周五郎の作品によく出てくる「ちょっとぼんやりして気がつかない」ところもあります。

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しゅるしゅる 主な登場人物

由良万之助・・・拝命してまだ半年そこそこの若き城代家老。老女尾上の教授法が厳しいので注意してもらいたいと頼まれる。

尾上(おのえ・あきつ)・・・御殿の作法を京都風に改めるため江戸から赴任してきた作法教授の老女。

片桐五左衛門・妻女・松江・・・次席家老。妻女は松江を万之助の嫁にと売り込んでくる。松枝は尾上に口の端をつねられ、またお尻をぶたれる。

樫田広之進・妻女・小園・・・小園を万之助の嫁にと売り込んでくる。小園は尾上に鞭で手の平を打たれる。

しゅるしゅるのあらすじ (※ネタバレを含みます)

この話は、旧藩主で代々家老だったという子孫の家が倒産した時に、若い友人の一人が、その家の古文書の中から見つけた備忘録だか回想録か、または誰かの聞き書きを、仮名にし、経過に多少の変更を加えたものである。

若き城代家老・由良万之助は、幾度も同じ不平を聞いている。江戸から赴任してきた老女・尾上の作法教授法が厳しく、相当な家柄の娘たちを折檻するため、万之助に注意してくれるようにと云うのだ。万之助は気が進まなかった。翌々日、下城すると樫田広之進の妻女とその娘・小園が訪ねてきた。尾上女史の教授法の不平と、小園を売り込みにきたのだ。万之助の父が半年前に亡くなって以来、娘を同伴した客がしきりに訪ねてくる。どの娘もきらびやかに盛装していて、かくべつ要件があるわけではない。色々と機会を設けてその娘たちを彼に認めさせ、あわよくば娶らせようと心を配っているようだった。明くる朝、厳元寺で接心が終わった日の午後、下城すると次席家老の片桐に万之助が呼んでいると云われて尾上女史が訪ねてきていた。

アリア
男女の差別を認めない尾上に万之助は断乎として男女の差別をはっきりと認めさせると誓います。
かん太
ところで「しゅるしゅる」って何かな?お話しの最後にでてきますよー「しゅるしゅる」と「にゅるにゅる」
アリア
登場した植物は桔梗の花でした。

しゅるしゅる 覚え書き

寡聞(かぶん)・・・見聞が狭く浅いこと。謙遜していうときの語。

卒爾(そつじ)・・・にわかなこと。また、そのさま。だしぬけ。突然。

接心(せっしん)・・・禅門で一定の期間、座禅をすること。

公案(こうあん)・・・禅宗で参禅者に考える対象や手がかりにさせるために示す、祖師の言葉・行動。

嬌羞(きょうしゅう)・・・女性のなまめかしい恥じらい。

打座(たざ)・・・座ること。座禅を組むこと。

如意(にょい)・・・僧が読経・説法のときに持つ僧具の一。孫の手のような形状。

榻(とう)・・・細長い床几(しょうぎ)、こしかけ、また、ねだい。

退下(たいげ)・・・退去すること。御前をさがること。

如意(にょい)・・・僧が読経・説法のときに持つ僧具の一。孫の手のような形状。

即物的(そくぶつてき)・・・主観を排して、実際の事物に即して考えたり、行ったりするさま。

虚をつかれる(きょ)・・・油断していて隙をつかれる。

急湍(きゅうたん)・・・流れのはやい浅瀬。

善後処置(ぜんごしょち)・・・事件が起こって、その後に残った問題をきっちりと処置すること。

尿・立尿(にょう・たちいばり)

拘泥(こうでい)・・・こだわること。必要以上に気にすること。

野狐(やこ)

鉄の草鞋(かねのわらじ)

 

 

 

 

 

 

 

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