【朗読】かあちゃん 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒やしの朗読屋アリアです。今回は、かあちゃんです!この作品は昭和三十年オール讀物に掲載されました。五十二歳の作品です。かあちゃんのあったかさに胸が熱くなる話です。映画化もされ舞台やドラマにもされた名作です。こんなかあちゃんになりたいな。
かあちゃん 主な登場人物
お勝(かあちゃん)・・・貧しいながらも強く逞しい女性。良人を亡くし四人の息子と一人娘を支える存在。家族の生活を切り詰めながら困窮するものに対する思いやりを忘れない。
市太・・・長男で大工、二十歳で身体は逞しく仕事に勤しむが、性格はのんびりしている。源さんの友達で家族をまとめる存在。
次郎・・・次男で十八歳、兄よりも大人びて見え、しっかり者だが無口で怒りっぽい性格。兄弟の中では常に不機嫌な様子を見せる。
三郎・・・三男で十七歳、口達者で要領がよく、いつも明るい性格。冗談を言ったりふざけたりして家族を和ませる存在。
おさん・・・長女で十九歳、家族に「ばあさん」と呼ばれる。家事を担い、特に弟たちの世話を焼いている。素朴で愛嬌のある顔立ちで、口数は少ないが、明るく笑顔が絶えない性格。
七之助・・・末っ子で七歳。元気で天真爛漫な性格。兄たちと十歳の開きがあり、無邪気な存在。
源さん・・・市太の友達で大工仲間。過去に窃盗の罪を犯し牢に入れられる。
若い男(勇吉)・・・貧しさから盗みに入るが、おかつの優しさに触れて家族の一員となる。
かあちゃん あらすじ
この物語は、江戸の貧しい一家が、罪を犯した友人を助けるために家族が一丸となる姿を描いた感動的な人情話です。かあちゃんは三人の大きな息子と年頃の娘、そして七歳の末っ子を抱えて、貧しいながらも力強く家庭を守っています。ある日、長男の友人の源さんが二両の金を職場で盗んで牢に入れられたことを知ります。お勝は家族に相談し、妻と乳飲子を抱えた源さんが牢から出た時に、新たな生活を始められるよう、みんなでお金を貯めることを決めます。家族は自分たちの生活を切り詰めながら、二年以上かけて資金を貯めるのでした。そんな家族の住居へある日、若い男が盗みに入ります。