【朗読】おしゃべり物語 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「おしゃべり物語」です。この作品は昭和23年、45歳の作品で講談雑誌に掲載されました。武家もの滑稽ものです。母親の夢に出てきた摩利支天に「だちどころ」が生まれると云われた宗兵衛の成長物語です!少し長いですが最後までどうぞお聴きください。
おしゃべり物語 主な登場人物
宗兵衛・・・幼名は小三郎。幼少期から非常な饒舌で悪戯好きで家族や周囲の人々に悪たれと呼ばれる。何度も養子に出されるが、いずれも不縁となり戻ってくる。
いち女・・・宗兵衛の母親。妊娠するたびに夢知らせを受ける。宗兵衛を身籠った時には、摩利支天に「だちどころ」を産むと言われる。
孫太夫・・・宗兵衛の父。藩の中老千五百石の家柄。
里見平左衛門・・・いち女の実兄。非常に饒舌で宗兵衛を養子にする。しかし宗兵衛の饒舌に苦労する。
都留・・・溝口主水の娘。宗兵衛の実家の隣に住む幼馴染。
成沢兵馬・・・小姓組の先輩。年は宗兵衛より二つ年上の19歳。
島田右近・・・宗兵衛より四つ年上。家中随一の美男で、才知優れたうえに謙譲で、主君但馬守の寵臣と言われている。家はずっと足軽組頭。宗兵衛を兄弟分と言って面倒を見る。
但馬守治成・・・書物を読むこと以外に興味がに性格で、非常に癪が強い。
おしゃべり物語 あらすじ
宗兵衛の母親が、夢で摩利支天と問答をして「だちどころ」を産むと言って授かった宗兵衛(小三郎)が、幼い時から無類のおしゃべりと悪戯で悪たれとして育ち、その饒舌さがただの子供の特徴にとどまらず、周囲の大人たちも巻き込み、時には困らせ、怒らせ、感心させる様子がとても面白く描かれています。三度も養子縁組に失敗し、母の兄、里見平左衛門へ養子に行き、あまりのおしゃべりに頭を抱えた平左衛門が、宗兵衛を江戸詰のお役に就かせます。江戸詰では得意のおしゃべりで殿様の心を開き、派閥争いもおさめて活躍します。