【朗読】百足ちがい 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「百足ちがい」です。この作品は昭和25年キングに掲載されました。又四郎は秋成又左衛門が四十歳の時生まれた一人息子であった。又左衛門はまれに見るせっかちな人で「せかちぼ(せっかちん坊)」と呼ばれていた。そのため失敗も多く公開することが多かった。そこで一人息子、又四郎は沈着な人間に育てようと五歳になると太虚寺の雪海和尚に養育を頼んだ。そこで又四郎は、なにごともがまん、せくな騒ぐな、じたばたするなと育てられる。そうしてやがて又四郎には「百足ちがい」という定評が付けられる。世間でよく「ひと足ちがいだった」というが、彼の場合はいつも「百足ちがう」というわけで、つまるところ間に合わない、用が足りないという意味なのであった。