【朗読】あらくれ武道 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「あらくれ武道」です。この作品は、昭和16年講談雑誌に掲載されました。小谷城きっての勇士、宗近新兵衛は相貌非凡にして千人の群の中にあっても紛れのない人品骨柄だったが、一つだけ欠点があった。それは彼の鼻が大きくて左へ捻じれていたことである。その鼻はひどく人の注意を引き、どんなに勘のにぶい者でもあっと云うくらいだった。じろじろ見ては失礼と思うから急いで目をそらすものの、誰の顔にも「みごとな物だな」という表情があらわれる。これが新兵衛には我慢がならないのだった。待ても暫しもなく二十人力が容赦なく暴れ出す。そんな新兵衛がものおもいに取りつかれてしまう。
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あらくれ武道 主な登場人物
宗近新兵衛・・・二十六歳。浅井長政の家臣で小谷城の勇士と云われる。お市のかたの侍女・浪江を見初めた日からものおもいにふける。その思いを長政に打ち明ける。
浅井長政・・・小谷城主、新兵衛を家臣としてひじょうに愛している。
お市・・・長政の妻。
織田信長
浪江・・・お市の侍女。新兵衛の求婚は断るが、新兵衛にさらわれる。