【朗読】虚空遍歴 11の4 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。このネタバレブログは、あらすじ迷子になった方や、あらすじだけ知りたい方向けに書いています。アリアは、ドラマや長編ものを見るときには必ず大体のあらすじをチェックする派です。皆さんはいかがですか?Youtubeのコメント欄で教えていただけると嬉しいです!今回は、またまた冲也が新たな経験をする場面です。大身のお坊ちゃんで世間知らずだった冲也が、色々な体験を通じてどのように浄瑠璃に生かしていくのか楽しみです。
虚空遍歴 11の4 あらすじ
冲也は夢と現実の狭間で目覚め、誰かが夜具に忍び込んで彼を抱きしめているのを感じた。女性の声が耳元で囁き、二人は次第に体を重ねていきます。冲也は心に悲しみを感じながら、若い男女が一緒にいることの自然さを思い出します。
突如、襖が荒々しく開かれ、一人の男が匕首を持って現れます。男は冲也を非難し、女は自分から押しかけたと云います。男は何の目的があって部屋に現れたのでしょうか。
虚空遍歴 11の4 主な登場人物
女中・・・冲也の部屋の担当女中。彼の夜具の中に忍び込み、彼を抱きしめて誘惑する。
男・・・女中の夫。匕首を持って冲也を非難しに来る。冲也を脅迫するが・・・。
虚空遍歴 11の4 アリアの感想と備忘録
冲也は、女性の誘惑を受け入れながら、心の中では深い悲しみを感じています。頭の中で、おけいとの間になにも起こらなかったこと、おけいも自身もそんな気持ちにならなかったことを振り返ります。冲也は二人の関係に違和感を感じているのでしょうか。生田半二郎に言われるまで思いもよらなかったのに、冲也は創作活動に人生の全てを注ぎ込んだことを思い出して自らの弱さを痛感します。冲也の内観の葛藤がこの物語の核心ですね。行ったり戻ったり、自信を持ったり失ったり人間らしさと脆さがとてもいいです。夜中に乗り込んできた男は、追い詰められた人ですが、江戸にあのまま居続けたらその人たちを知ることもできなかった、と思うのも冲也らしいなと思いました。八千石の大身の二男に生まれ、何不自由なく生きていても幸せとは限らないのですね。お読みいただきありがとうございました。ご視聴いただいた感想などYoutubeのコメント欄にいただけると幸いです。