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夕靄の中 山本周五郎

【朗読】夕靄の中 山本周五郎 読み手アリア

こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「夕靄の中」(昭和27年)。半七が江戸へ入ってから男が後ろをつけてくる。その男はふところ手をして、ゆっくりと落ち着いた歩きぶりだった。半七はその男から脱走するために墓地に入るが、やはり男はつけてくる。眠たそうな目でこっちの背中を見つめながら、迷いも焦りもない足どりでつけてくる。だんだん追い詰められていく半七は、墓地である老女に声をかけられます。(おさん/新潮文庫)

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夕靄の中 主な登場人物

半七(繁二郎)・・・仕立て職人からぐれて、橋場の七兵衛の一人娘、おつやと想いあって末の約束をしたが金次に横取りされる。

おつや・・・博奕打の一人娘。半七と二人で逃げようとしたが、見つかって取り巻かれる。

金次・・・橋場一家の代貸。おつやと結婚する。

老女(おかね)・・・二十六歳で死んだおいねの母親。

おいね・・・病気で二十六歳で死んだ越後屋の女中。

男・・・半七をつけまわす、友達の機屋が半七を好きで、間違いがないように急飛脚をよこしたため半七を追っていた。

夕靄の中 覚え書き

老練(ろうれん)・・・多く経験を積んで、物事に慣れ、巧みであること。また、そのさま。

茣蓙(ござ)

恰も(あたかも)・・・あるものがほかによく似ていることを表す。まさしく、ちょうど。

代貸(だいがし)・・・組織のナンバー2。賭場の一切の責任者で取り仕切る。

 

 

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