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虚空遍歴 8の5と8の6 山本周五郎

【朗読】虚空遍歴 8の5と8の6 山本周五郎 読み手アリア

こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、大阪の芝居関係者が箕面へ到着したところから始まります。江戸のものがどんな趣向を準備して驚かすのか楽しみにしていた彼らを待っていたものは・・・!最後までごゆっくりお聴きください。

虚空遍歴 8の5と8の6 主な登場人物

冲也・・・大阪の芝居関係者に陰で嘲笑されていたことに憤りを感じ、自分の浄瑠璃が舞台に上がるという話が偽りだったことに失望する。

並木万吉・・・冲也の浄瑠璃が上演されるように台本を書いてもいいと言うが・・

八十平・・・冲也の浄瑠璃を舞台へ上げるために奔走したと言い張る。

春川重次・・・冲也の怒りに恐怖する。

鶴来徳三・・・冲也に嘘をついていたことを謝罪する。

金造・・・以前、旅の途中で出会った男。冲也を尾ける男がいると警告する。

虚空遍歴 8の5と8の6 あらすじ

午後二時頃、冲也たちは箕面に到着する。途中で雪が降り始めたが、山に入ると晴れてひが差し始めた。「みのお」という茶屋で一休みし酒を飲んだ。しかし冲也の心には不安と怒りが潜んでいた。彼の浄瑠璃が舞台に上がるというのが偽りで、彼らが陰で彼を嘲笑していたことを知った冲也は、ひと足さきに滝の方へといく。冲也は滝の音を聞きながら心を鎮め、決意を固める。彼らが滝へ上がってきたときに・・・

冲也は全員を斬ることなく許したが、自分の未熟さを痛感し、大阪を去る決意をした。

虚空遍歴 8の5と8の6 アリアの感想と備忘録

普段は感情をあまり面に出さない冲也の怒りを爆発させる場面が心に残りました。冲也の怒りは、彼の浄瑠璃が舞台に上がらないことではなく、初めから上がらないと分かっていながら彼を騙し続けた彼らのペテンと、自分の浄瑠璃に対する情熱や期待が裏切られたことに対してでした。人を斬ってしまうというのはやはり侍気質が抜けてないのですね。浄瑠璃だけに絞って、売り込みなどは別の方にお願いできるようになりますように・・・そして不穏なことは続くもので、金造とあったということは奴らがまた追ってきたということで・・・

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