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内蔵允留守 山本周五郎

【朗読】内蔵允留守 山本周五郎 読み手アリア

こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「内蔵允留守」(昭和15年)です。中学校の教科書に掲載された作品で、道を究めることについて書かれています。

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内蔵允留守 主な登場人物

岡田虎之助・・・二十五歳。近江国蒲生郡の郷士の子。刀法に長じ、別所内蔵允のもとに秘奥を学びに出てきた。

奈美・・・十七八歳の熟れた葡萄のような艶々しい表情の多い瞳と笑うとえくぼの出る豊かな頬が目を惹く。祖父と二人で暮らす。

閑右衛門・・・豊島郡に古くから百姓を営んでいたが、隠居して孫娘と二人で移り住んでいる。

別所内蔵允・・・天真正伝流の名人。かつて将軍家から師範に懇望されたことがある。目黒の里に隠棲したが、ふらっと何処かに出かけて留守にしている。

弥助・・・別所内蔵允宅の留守番役。

別所内蔵允 あらすじ(※ネタバレを含みます)

岡田虎之介は幼少の頃から刀法に長じ、畿内で指折りの兵法家の教えを受けていたが、この夏に皆伝を許され、これ以上は江戸の別所内蔵允どのに就いて秘奥を学ぶようにと、添書を貰って出てきた。別所内蔵允は天真正伝流の名人。かつて将軍家から師範に懇望されたことがあるが受けず、その気骨と特異の刀法で当代の一勢力を成していた。虎之介が別所内蔵允を訪ねた時にはすでに道場を去り、目黒の里に隠棲した後だった。虎之介はそのまま目黒の里を訪ねたが、別所内蔵允は留守だった。

別所内蔵允 覚え書き

疎林(そりん)・・・立ち木のまばらな林。

叢林(そうりん)・・・樹木が群がって生えているところ。

砂礫(されき)・・・砂と小石。しゃれき。

筍笠(たけのこがさ)・・・竹の皮を割いて編んだかぶり笠。

畿内(きない)・・・京都に近い国々。山城・大和・河内・和泉・摂津の五か国。

懇望(こんもう)・・・ひたすら願い望むこと。

気骨(きこつ)・・・自分の信念を守って、どんな障害にも屈服しない強い意気。

盛名(せいめい)・・・りっぱな評判、盛んな名声。

閑雅(かんが)・・・しとやかで優雅なこと。また、そのさま。

指頭大(しとうだい)・・・指の先。ゆびさき。

清冽(せいれつ)・・・清らかに澄んで、冷たいさま。

双頬(そうきょう)・・・両の頬。

安閑(あんかん)・・・のんびりとして静かなさま。心身の安らかなさま。

磐石(ばんじゃく)・・・堅固でしっかりしていてびくともしないこと。

声高(こわだか)・・・話し声の調子が高く大きいこと。

土百姓(どびゃくしょう)・・・百姓を卑しめていう語。

諸侯(しょこう)・・・多くの人々を敬意を込めていう語。

得手(えて)・・・巧みで得意なこと。最も得意とすること。

路用(ろよう)・・・旅行の費用。旅費。

闊然(かつぜん)・・・迷い、疑いなどが突然解けるさま。心が明るくひらけるさま。

無窮(むきゅう)・・・果てしないこと。また、そのさま。

 

 

 

 

 

 

 

 

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