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虚空遍歴6の4 山本周五郎

【朗読】虚空遍歴6の4 山本周五郎 読み手アリア

こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回の虚空遍歴6の4は、冲也に対して突然「上方訛り」で話した中村座の勘三郎について、彼は酒竹に問います。飲めない酒を煽る冲也・・・

虚空遍歴6の4 主な登場人物 

冲也・・・勘三郎の商売のために上方訛りを使うという汚らわしい根性に、耳でどぶ泥を突っ込まれたような気になる。

酒竹・・・世間の表裏、裏を返せばいやらしい仕掛けがあり、それを大人の肚で知ってもらいたかったと冲也に云う。

勘三郎・・・中村座再興のために、資金の提供のない冲也の浄瑠璃ではなく、まちがいのない当たり狂言を選ぶ。

虚空遍歴6の4 あらすじ

冲也は勘三郎が上方訛りを使う理由を酒竹に問います。酒竹はそれを商談を円滑に進めるためだと言います。江戸育ちの勘三郎がやわらかな上方訛りを使うことに違和感を覚えた冲也は、その根底にある彼の意図を問いただします。しかし酒竹の説明に納得しきれない冲也は、その違和感が心に深く残ります。

飲めない酒を煽り続ける冲也に、その態度に酒竹は苛立ちを募らせます。酒竹は、冲也が自分のためだけに行動し、他人の苦しみや悲しみを理解しようとしないことを指摘します。彼は自分の台本を台無しにされたことに怒り、冲也の自己中心的な態度に厳しい言葉を投げかけます。

虚空遍歴6の4 アリアの感想と備忘録

飲めない酒を嘔吐するまで飲む冲也と、その世話をする酒竹の姿にこれまでの二人の関係の一端を垣間見ました。酒竹の「世間知らずの若さま」が全てを物語っていましたが、世間の表裏、人間関係の複雑さが鮮やかに浮かび上がって彼らの心の中に刻まれた痛みを感じました。竹の去り行く背中と冲也の孤独な立ち姿が目に浮かぶようです。

 

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