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土佐の国柱 山本周五郎

【朗読】土佐の国柱 山本周五郎 読み手アリア

こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「土佐の国柱」です。(昭和15年)藩主山内土佐守一豊は、今危篤の状態だった。重臣たちは殆ど城中に詰めきりだった。その中の高閑斧兵衛は、身分こそ千二百石の侍大将に過ぎなかったが、一豊がまだ木下秀吉の配下だったころからの随身で、一緒に芋粥をすすった仲だった。一豊は死を目前にして、土佐の民心を統一できなかった心残りを斧兵衛に語った。「土佐一国が山内家に帰服する日こそ、初めて一豊が成仏する日、それまで看経供養も無益だ。」と云い、追腹は家中には厳しく禁じるが、半身同様の斧兵衛には冥途の共を許し、三年待つから冥途に土産を作ってくるように云った。

かん太
四十年間戦塵のあいだに生死を共にしてきた主従の約束の話です。土佐の国柱とは誰のことでしょう。
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土佐の国柱 主な登場人物

高閑斧兵衛・・・千二百石の土佐藩の侍大将。一豊は、「斧兵衛は山内家にとって功労抜群の者、老年で我儘の振る舞いがあっても何事も差し赦すように。」と遺言する。

山内土佐守一豊・・・土佐藩主。土佐の民心を統一することを斧兵衛に託して死ぬ。

山内忠義・・・一豊の養子、世子。

小百合・・・斧兵衛の娘。

池藤小弥太・・・近習番、斧兵衛の屋敷の隣に住む。

堂上喜兵衛・・・先手組。

貫島十郎佐・渡部勝之助・林久馬・林甚三郎・庄野九郎兵衛・神谷伝之進・・・先手組

土佐の国柱 覚え書き

幽鬼(ゆうき)・・・使者の霊魂。

微恙(びよう)・・・軽い病気。

端緒(たんしょ)・・・手がかり、糸口。

障碍(しょうげ)・・・さまたげること。

恭順(きょうじゅん)・・・命令につつしんで従うこと。

善導(ぜんどう)・・・良い方へ導くこと。

撫育(ぶいく)・・・かわいがって大切に育てること。

不惜身命(ふしゃくしんみょう)・・・仏道のために身命を惜しまないこと。

傲岸(ごうがん)・・・おごり高ぶっていばること。

追腹(おいばら)・・・死んだ主君の後を追って切腹すること。

気早(きばや)・・・気の早いせっかちなこと。

大音(だいおん)・・・大きな声。

斬罪(ざんざい)・・・うちくび

土民(どみん)・・・その土地に住み着いている人々。

蒼惶(そうこう)・・・あわてふためいた様子。

闊達(かったつ)・・・度量が広く、小事にこだわらない。

英武(えいぶ)・・・武勇にすぐれていること。

事理(じり)・・・道理。

錦繍(きんしゅう)・・・美しい紅葉や花のたとえ。

 

 

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