【朗読】女は同じ物語 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回は、山本周五郎作「女は同じ物語」(昭和30年/講談倶楽部)です。女嫌いの城代家老の息子、梶広一郎は二十六歳。父の竜右衛門は日ごろから彼に、「どんな娘でも結婚してしまえば同じようなものだ」と女性観を述べている。女は嫌いだと言い張る広一郎に母さわは、「きれいな侍女でもつけておけば女に興味をもつようになるかもしれない」と侍女をつけるのだった。はじめは渋い顔をしてそっぽを向いていた広一郎だったが、ひと月後には紀伊の躰つきを好ましく思い、白く美しい肌の美しさに惹きつけられ、その声のやわらかさと澄んでいること、器量よしであることに気が付いた。三か月後には広一郎と紀伊は話をするようになった。二人とも話すときには顔が赤くなるのを抑えられなかった。そして四か月目のある夜、広一郎は紀伊がひどく沈んだ様子をしているのに気づくのだった。
女は同じ物語 主な登場人物
梶 広一郎・・・藩の文庫に十五石で勤めている。二十六歳になるが女嫌いで許嫁者がいながら結婚しない。見かねた母親が若い侍女を付けられる。
梶 竜右衛門・・・二千百三十石の城代家老。四十七歳の広一郎の父親。「どんな娘でも結婚すれば同じようなものだ」と広一郎に諭す。
さわ・・・四十七歳。毎年、梶家の奥の召使を城下の富裕な商家とか近郷の大地主の娘の中から七人選び、その中から広一郎の侍女を選ぶ。
紀伊(よの)・・・城下の呉服屋「茗荷屋」の娘で広一郎の侍女。
安永つな・・・広一郎の幼馴染で許嫁者。
佐野要平・・・二十八歳。剣術のうまく腕っぷしが強い中老の息子。佐野家は貧乏で有名で呑み代がないので要平は友人にたかり、いたるところに勘定をためて呑んだくれている。あだ名は平家蟹。
女は同じ物語 覚え書き
新式(しんしき)・・・新たな形式。
由ありげ・・・わけがあるような様子。
秋波(ながしめ)・・・女性のこびを含んだ眼つき。
奸悪(かんあく)・・・心がねじけて悪いこと。
嬌羞(きょうしゅう)・・・女性のなまめかしい恥じらい。
禁厭(きんえん)・・・まじない。呪術。
頑迷(がんめい)・・・かたくなでものの道理がわからないこと・