【朗読】虚空遍歴2の1 山本周五郎 読み手アリア
こんにちは!癒しの朗読屋アリアです。今回の虚空遍歴2の1は・・・冲也の実家について描かれています。彼の家での立場、どのような背景で家を出ることになったのか・・・ぜひ最後までご視聴ください!
虚空遍歴2の1 主な登場人物
冲也・・・祖父の七回忌の法要に出席するために寺に訪れる。
父(勘右衛門)・・・家督を長男に譲る予定。冲也の道を尊重しつつも家名を守る大切さを説く。
母・・・冲也に厳しい、複雑な感情を抱いている。
兄(祐二郎)・・・すでに家庭を持っている。みんなの期待に応えている。
弟(角三郎)・・・冲也に冷淡な態度を取り距離を置いている。
村瀬勇之助・・・冲也の母の実家の三男。冲也を芸人ふぜいと侮辱する。
お幸(ばあや)・・・法要に欠席するように助言する。
屋代忠兵衛・・・実家の家扶。
虚空遍歴 2の1 あらすじ
五月の中旬を過ぎたある日。冲也は祖父の七回忌の法要の知らせを受けて寺へ向かう。家を出てからも父から仕送りを受けているし、可愛がってくれた祖父への敬意から出席を決意したのだった。しかしその決意は彼に思わぬ波紋を呼び起こすことになる。
勇之助に芸人ふぜいと侮辱されて怒りを持つが、父にもっと仕事に誇りを持つべきだと諭される。冲也は父の言葉に心を打たれながらも祖父への想いと自身の選んだ道への確信が交錯し、静かに頭を垂れるのだった。
虚空遍歴2の1 アリアの感想と備忘録
家を出たにもかかわらず、祖父の法要に呼ばれれば出席するという冲也の姿勢に誠実さと責任感を感じました。それに対して家族の反応は、とりわけ勇之助の敵意、弟の冷淡な態度は冲也の立場の難しさを際立たせてましたね。。。のちに理由がわかることですが辛かったです。しかし父親だけは冲也を責めるのではなく、むしろ彼の進んだ道を尊重し、芸人として誇りを持つように説きました。その言葉に、冲也への深い愛情と理解が感じられました。親というものはありがたいものですね。父の見せた困惑と当惑の表情は、父としての複雑な心情がよく表れていましたし、冲也も父に心を動かされる様子がよく描かれてました。家名を大事にした武家の家族の個人の役割や立場がどのように影響し合うのか興味深かったです。